台パンとはパチンカスとしてあるまじき最も忌むべき行為である

台パンとはこの世で最も醜い行為。

仮に街中で機械相手に鉄拳制裁を加えれば確実に白い目で見られ、場合によっては警察の御用にもなってしまう。

ではなぜパチンコ屋では台パンをよく見かけるのだろうか。

いや、なぜ人はパチンコ屋に行くと躊躇なく台をパンできるようになるのだろうか。

今日は「対台パン人型決戦兵器」の愛称で知られるゼンツの台パンへのやるせない想いを綴っていきたい。

台パンとは

台パンとはパチンコ台に鉄拳制裁を加える行為である。

主にドハマり中の金保留を外した時やせっかく確変に入ったのにド単発で終わった時などによく見受けられる。

己の欲望が満たされないことへの怒りを鼻息をピーピー言わせながら台にぶつける非人道的で短絡的な愚行であることは言うまでもない。

自分の判断でパチンコ屋に来ているにも関わらずそれを棚にあげて、抵抗のできない台をいたぶっている様は非常に滑稽だ。

この台パンこそがパチンコ打ちがパチン”カス”などと揶揄される1番の原因なのである。

お店の所有物だからというのはもちろんのこと、もはや全パチンカスの共有財産と言っても過言ではないパチンコ台を破壊する行為は絶対にNGだ。

ゼンツが見かけた醜悪な台パン事例集

長いパチンコ生活の中でさまざまな台パンプレイを見かけてきたが特に印象的だったプレイをいくつか紹介したい。

この事例を見て是非とも台パンをしない、させない、近づかせない、の非台パン三原則に則った遊戯に興じて欲しい。

スーツを着たおっさんの怒りの台パン

最初の事例はスーツを着たごく普通の見かけのサラリーマン。

なんなら社内では優しい課長で評判を得ていそうな風貌ではある。

しかしこの課長、パチンコをすると極悪非道な課長になってしまうのである。

（課長かどうかは知らないが）

リーチが外れるたびに強烈な左ストレートを台にお見舞いする課長を見て僕は呆然とした。

もし会社の人に見られたらどうするんだろう？とか、骨折したらどうするんだろう？とかそれでも右手はしっかりとハンドルを握ったままなんだ？とかいくつか疑問は浮かんだがその御仁にとってはどれも瑣末なことなのだろう。

周囲のことなど全くお構いなしに台パンプレイに勤しんでいるその姿はまるで般若。

多分優しい課長とかいう評価はされてないだろうしむしろ部下が失敗した時とかに机を叩きながら鬼ギレしそうである。

とにかくいい歳こいておろかな行為を繰り返すその姿に僕だけでなく周囲の全ての人間が憐れみの視線を送っていた。

台パンしそうなおっさんの台パン

次の事例はマックスタイプのCRウルトラマンタロウを打っていた時に隣に座っていた失礼だが完全に台パンをしそうな風貌のおっさんである。

そのおっさんも要所要所で軽く台パンをお見舞いしていてちょっと鬱陶しいなあと思っていたが僕はあまり気にせず遊戯に集中していた。

そしてしばらく経過した後におっさんの台にかなり熱いリーチがかかった。

それまでのストレスを全てぶつけるようにチャンスアップに一喜一憂しその変動を見守るおっさん。

僕も隣から見ていたがもらったと言っていいくらいに熱い。

そして最後の当落のボタンプッシュをおっさんが力強く押す。

…がしかしハズレ。無惨にもウルトラマンが横たわっている。

その瞬間、今までの10倍くらい強烈な右ストレートがおっさんから放たれた。

おっさんはワナワナと震えながらタバコに火をつけて（当時はまだ席で吸えました）悔しがっていました。

その想いが届いたのか、通常画面に戻ったウルトラマンのサプライズボタンがゆっくりとせり上がっていく。

その様子を目で追うおっさん。

そして復活大当たりを告げる元気なウルトラマンタロウの姿には目もくれず、叩き割る勢いでサプライズボタンを押すおっさん。

あんなにブチギレていたのに瞬時に満足気な顔に戻るおっさん。

でもどこか恥ずかしそう。

台パンは絶対にNG行為だがやむを得ない場合はせめて復活があるかないかを確認した後にしよう。

パイに溺れるあんちゃんの台パン

これはつい先日のことだが、最近僕が少しハマっている閃乱カグラを打っていた時のこと。

僕の隣に20代後半くらいのあんちゃんが座っていた。

この台はおっぱいがデカすぎるかわいいキャラクター達が右往左往する台だがとにかく激アツ外しが半端ない。

何も信用してはならないということを教えてくれる良クソ台なのだが、そのあんちゃんはそれを知らなかったのかそれとも他の台で負けすぎていてもう我慢の限界だったのだろうか。

結構熱い予告が絡んだリーチがあっさりと外れた時に超強烈な一撃を画面の女子高生達に向かって放った。

久しぶりに身の危険を感じるほどの強打だったが、かわいいキャラクター達を見てウフフとできたらそれで良しみたいな位置付けの萌台に台パンとは無粋なることこの上なし。

どうせやるならケンシロウに対して台パン百裂拳でもかましておいて欲しい。

台パンとは最も忌むべき行為であるのまとめ

上記の3つの事例以外にも台パンプレイは数々見てきたが、そのどれもがやはり醜い。

煩わしいし恐いし何より台がかわいそうだ。

しかし裏を返すと台パンしてしまうくらい熱くなれる台というのは良台であることが多い。

その良台を長く打つためにも台を破壊する行為は絶対にNGだ。

同じ理由でGOGO!ランプに根性焼きする行為とかもNGだ。

かく言う私もその昔、1度だけCR神獣王に対してナチュラル台パンをかましたことがあるから気持ちはすごくわかる。

その時の恥ずかしさと客観的に見た己の醜さと画面のゴリラの悲しそうな顔を僕は一生忘れない。

そう。

パチンカスの心の中にはいつだって台パンの衝動が眠っている。

台への愛を持ってその衝動に塗りつぶされることなく出玉を零さず掴み取ることこそがパチンカスの責務なのである。