こんちは!
世の中にはいい人がたくさんいます。
その中でも1番いい人は拾った財布を交番にちゃんと届ける人かもしれません。
僕は大学時代に財布を落としたことがあります。
後にも先にも財布を落としたのはその1回だけです。
絶望に打ちひしがれ、二度と外ではブレイクダンスを踊らないと心に誓いました(後述)。
しかし、数日後警察から財布が見つかったと電話がかかってきました。
もう諦めていたのに、その幸運なニュースを聞いた僕の心はブレイクダンスを舞い踊りました。
もちろん財布が見つかったこと自体も嬉しかったが、ちゃんと届けてくれる高尚なお方がいらっしゃったことが妙に嬉しかった。
人は諦めていたものが手に入ると心が踊る。
特にパチンカスは(後述)。
今日はその時のお話。
財布を落とした時の状況
まだ大学生だった僕は天神に友人と飲みに出かけていた。
天神とは福岡の中心地である。
若者の往来が多く、財布など落とそうものなら一瞬でネコババされる危険性が大だ。
そんな天神の新天町アーケード内を友人4人と歩いていた。
酔っ払った僕らはわちゃわちゃしながら受け身をとったりブレイクダンスっぽい動きをしていた(踊れるわけではない)。
とにかく陽気に騒いで楽しんでいた。
そんなクソ迷惑な若造達に神様が警鐘を鳴らそうとしたのか、僕はあることに気づく。
ズボンの後ろのポッケに入れていた財布がない。
「お前ら取ったろー?wはよ返せってw」
「は?なにが?」
ちょくちょくものを隠すとかそういうドッキリをし合う仲だったので僕は一瞬でわかった。
その「は?なにが?」がマジの「は?なにが?」であることに。
こいつらが取っていないとなると他に思い当たることと言えば、1つしかない。
大学生という知能のピークを迎えていた賢い僕はすぐに落とした原因を洗い出すことができた。
ブレイクダンスだ。
アーケードに戻ってくまなく探したが財布はない。
完全にない。
肩を落とした僕は近くの交番に行って届けを出した。
まだその時も財布は届けられてなかった。
落とした現場から1番近い交番になければもう誰かが掠め取ったに違いない。
元々現金自体はそんなに入ってなかったし(1万くらい)僕は諦めることにした。
カード類などを全て停止して、その日はラーメンをおごってもらって帰った。
奇跡!落とした財布が無傷で生還!
財布を落とすとかなり具合が悪い。
現金や免許証、クレジットカードなど物理的なダメージはもちろんのこと、財布を落とすというなんとも不用心な自分に嫌気が差す。
ましてや原因は酔って調子こいてブレイクダンスを踊ったことにある。
正気の沙汰じゃない。
しかし数日後、すっかり気を落としてしおらしくなっていた僕のもとに吉報が舞い込んだ。
財布が見つかった!
なぜか西警察署に届けられたとのことだった。(天神から15km以上離れてる)
「ちょっと遠いな…」っと一瞬思ってしまったことは正直に申し添えしておくとして、財布がちゃんと見つかったことが嬉しかった。
外国人が「日本で財布を落としてもちゃんと戻ってきてマジすごいぜ」みたいなインタービューを見たことがあるが、僕もそう思った。
拾って頂いた方ありがとうございます。あなたのような人になりたいです。
連絡をもらった次の日に友人に車を出してもらって西警察署に行きました。
どんな人が拾ってくれたっちゃろ?
しっかりお礼しよう。
そう思いながらちょっぴりドキドキしながら向かった。
西警察署に行き、財布を確認した。
これはまさしく僕の財布だ。
免許証、クレジットカード、学生証、消費者金融のカード、ラーメン屋のトッピング券からその他諸々、そして現金!
もはや現金は拾って頂いた方であれば抜いて頂いていてもよかったのだが、全てが綺麗に落とした時のまま入っていた。
僕は感動した。
お礼がしたかったので拾って頂いた方の連絡先を聞いた。
しかしその方はお礼なんかいらないと、連絡先などを残さず財布だけ届けてくれたとのことだった。
電車の時間がなかったので天神の交番に届けることができず、自宅近くの西警察署に届けたとのことだった。
僕の感動はもはや限界突破していた。
そんな仏のような方が現世にいたのかと。
拾って頂いた方、お礼を伝えられずに申し訳ありませんでした。
もし奇跡的にこのブログを見る機会があれば、落とし主は大変喜んで10年以上も経った今でも感謝しているということを知って頂きたいです。
本当にありがとうございました!
感動から一変!顔を出すパチンカスの本性!
車に戻って待っていた友人たちに自慢した。
中身は綺麗に無事だったこと。この世にはめちゃくちゃいい人がいること。
俺も殊勝な心がけを持った立派な人間になりたい!と熱く力説した。
友人たちも感動していた。
しかし、しばらくして興奮も収まったあたりで別の胸騒ぎがしていることを車内の人間たちは感じとっていた。
西区はたまに行くパチンコ屋が近い。
なかったはずのお金(軍資金)が手元にある。
「どうする?」
運転手が皆に問う。
瞬時に満場一致でパチ屋に行くことになった。
もうすっかり棚からぼたもちな気分になっていた僕も、「どうせ諦めていたお金だ」っと臨戦モードになっていた。
そう、パチンカスは予定していないお金が手に入るとプラスの状態からパチンコができるため、パチ屋に行かざるを得ないという習性がある。
最悪な習性だ。
当然、浮ついた状態の僕が冷静な立ち回りなどできるはずもなく全ツッパして終わった。
最悪な結果だ。
こんなに後悔したことはなかった。
拾った方に顔向けできねぇ…
やっぱり拾った方、このブログは見ないで頂きたい。
財布を落としたけど全て綺麗に戻ってきた話のまとめ
世の中には本当に立派な方がおられる。
「落ちている財布」という誘惑に負けない、というか誘惑とすら思わず「届けることが当たり前」の方がおられる。
本来は、本当にそれが当たり前なのでしょうけど残念ながらネコババしてしまう人もいる。
そしてせっかく拾って頂いたお金をパチンコで使ってしまうパチンカスもいる。
僕は早く人間になりたい。
拾って頂いた方、本当にありがとうございました!
そして!
パチンコに行ってしまい大変申し訳ございませんでした!(T_T)
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